毎日の水分補給にかかる費用をおさえたくて、沸騰させた水を冷蔵庫で冷やして飲もうとしたんですが、調べてみると水道水を沸騰させると腐りやすいから保存に向かないと言われているようです。
と疑問に思ったので、水道局の水質課に電話で質問したりネットで情報を集めたりした結果、沸騰させた水を冷蔵庫で保存した場合2日以内なら安全に飲めると判断しました。
実験データを参照したわけではないので100%安全とは言えませんが、私がこの考えに至った経緯をまとめたので、同じ疑問を持っている人の参考になれば良いなと思います。
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日常的に飲む水分は水が最適らしい
私の母は年中麦茶を沸かす人だったので、わたしもなんとなく同じように麦茶を沸かして毎日飲んでいました。
しかし不都合なこともあって、
- お得な大容量パックは保管場所に困る
- ガラスピッチャーに茶渋がつく
- 味が好きで飲んでいるわけではない
わざわざ麦茶を沸かす必要ないんじゃないかと思い始めたんです。
ということで調べてみると、麦茶にはミネラルが含まれていて体を冷やす効果があるので汗をかく真夏には最適だけど年中飲むメリットはなさそうということが分かりました。
こういった理由で日常的に飲む水分を麦茶から水に変えることに決定。
飲料水の安全性とコスト比較
日常的に飲む水分を水に変えることにしたので、思いつく限りの飲料水を6種類比較しました。
水道水そのまま
初期コスト | ¥0 |
ランニング コスト |
¥0 |
安全性 | 塩素消毒されているので安全 |
おいしさ | カルキの味が気になる |
保存期間 | 蛇口をひねれば出るので 保存の必要がない |
すでに水道を契約しているはずなので、飲料水のために出費が増えることはない。
塩素(カルキ)の消毒効果で安全性は高いけど美味しくないし、なんとなく気分的に嫌かなぁ。
沸騰させた水
初期コスト | ¥0 |
ランニング コスト |
1L沸かすのに約5円 |
安全性 | 塩素を除去するので 日持ちしない |
おいしさ | 水道水よりはおいしい |
保存期間 | 1~2日(自己責任) |
鍋でもヤカンでも水を沸騰させられれば良いので初期コストがかからず、その後は1L沸かすために約5円のガス代か電気代がかかる。
沸騰させることで塩素がなくなってしまうので日持ちしない。
ペットボトルの水
初期コスト | ¥0 |
ランニング コスト |
2L¥150/月36L ¥2700/月 |
安全性 | 雑菌が繁殖しにくく 安全性が高い |
おいしさ | おいしい |
保存期間 | 開封後冷蔵庫で 2~3日 |
2リットル150円のペットボトルの水を月に18本消費すると月2700円かかる。(3人暮らしの平均水消費量36Lという情報をもとに計算)
直接口を付けない限り雑菌が繁殖しにくく開封後2~3日安全に飲めるし美味しいけど、ペットボトルゴミがたくさん出る。
ウォーターサーバー
初期コスト | ¥0~ |
ランニング コスト |
3人暮らし/月36L ¥6000/月 |
安全性 | 飲む分だけ出てくるので安全 |
おいしさ | おいしい |
保存期間 | 飲む分だけ出せるので 保存の必要がない |
ウォーターサーバー比較サイトによると3人暮らしで平均月6000円かかるらしい。(3人暮らしの平均水消費量36Lの場合)
美味しくて安全な水が手軽に飲めるので最高だけど、設置場所が必要なことと、費用が高いのがデメリット。
浄水器(蛇口タイプ)
初期コスト | ¥2000~10000 |
ランニング コスト |
3~6ヶ月ごとに カートリッジ交換 数百円~¥3000 |
安全性 | 塩素を除去するので 日持ちしない |
おいしさ | ウォーターサーバーや ペットボトルの水より劣る |
保存期間 | 1日 |
初期コスト2000~10000円かかるうえに、3~6ヶ月ごとに数百円~3000円かかる。
蛇口をひねるだけで飲めるのでウォーターサーバー並に手軽だけど、味は劣る。
浄水器(ポットタイプ)
初期コスト | ¥3000~6000 |
ランニング コスト |
2~3ヶ月ごとに カートリッジ交換 ¥1000~3000 |
安全性 | 塩素を除去するので 日持ちしない |
おいしさ | ウォーターサーバーや ペットボトルの水より劣る |
保存期間 | 1日 |
初期コスト3000~6000円かかるうえに、2~3ヶ月ごとに1000~3000円かかる。
特に人気の『ブリタのポット型浄水器』は、ランニングコストが1Lあたり7円と安いのに味がまろやかになって美味しいと評判のようで、わが家もかなり迷いました。
沸騰させた水の安全性
沸騰させた水が危険だと言われているのは、煮沸により水道水の塩素の殺菌効果がなくなるから雑菌が増えやすいということと、短い沸騰時間だとトリハロメタンが増えるというのが主な理由のようです。
塩素(カルキ)の消毒効果がなくなる
水道局員さんからの情報によると、蛇口から出したままの水道水は冷蔵庫で4~5日持つそうですが、沸騰させると塩素が無くなるので日持ちしなくなります。
塩素を除去するという意味では浄水器でも同じなので、沸騰させた水が特に腐りやすいということはなさそうです。
短時間の沸騰でトリハロメタンが増える
トリハロメタンとは水中に含まれる物質と塩素が反応してできる物質で、発がんリスクがあると言われています。
そのため日本の水質基準で総トリハロメタンの水質基準値は0.1mg/L以下と定められていますが、加熱すると3倍くらいに増加してしまうため「沸騰させた水は危険」と言われる原因のひとつになっています。
なんとなく恐ろしいですが、ハムやベーコンなどの加工肉やカップラーメンなどにも発がん物質はあるし、「常識離れした量を摂取したらがんになっちゃうかもね」くらいの確立らしいので、わたしは気にしないことにしました。
どうしても気になる場合は10~30分沸騰させ続けると除去できるようですが、時間もガス代もかかってしまうので、ウォーターサーバーやペットボトルの水など別の飲料水をチョイスするべきかも。
沸騰させた水の保存期間は1~2日
何度も書いているとおり、沸騰させた水は塩素の消毒効果がなくなっているので日持ちしません。
実際に何日保存できるかを考えるうえで、同じように水道水を沸騰させて作る”麦茶”を参考にしてみました。
Q:麦茶はどれぐらい飲めますか?
A:麦茶を入れ替える容器が清潔にされていることを前提として、やかんで煮出した場合は、冷蔵庫で保管していただいて、1~2日ぐらいです。冷水で出した場合も、同様に1~2日になります。ただ、麦茶は生ものですので、 出来るだけ作った当日に飲み終わるようにしてください。
全国麦茶工業協同組合によると、麦茶は冷蔵庫保管で1~2日飲めるそうです。
川崎市役所 上下水道局水管理センター水道水質課にも質問させてもらったところ、「沸騰させた時点で水道水ではなくなるので一般的なアナウンスしかできないが、水の保存期間も麦茶と同じように考えて良いのではないか。」という回答をいただきました。
ガス火と電気ケトルの違いはあるのか?
水を沸騰させる方法としてポピュラーな、ガス火と電気ケトルの違いを調べました。
電気ケトルで沸かす(ティファール)
電気ケトルで水800mlを沸騰させると時間は約5分、電気代は約4円かかります。
火を使わないので安全かつ手軽な反面、蓋を締めた状態で沸かすことになるのでカルキが完全には抜けきらない。
カルキは有害ではないので残っていても問題ないんですが、味が気になる人にはデメリットかもしれません。
ガス火(やかん)で沸かす
やかんや鍋を使ってガス火で沸かすと時間は約5分、ガス代は約4円かかります。
蓋を開けた状態で5分間沸騰させるとカルキを除去できますが、その場合は加熱時間に応じてガス代が増加する。
さらに10~30分沸騰させ続けるとトリハロメタンの除去できます。
私はやかん派
いろいろ検討した結果、私はやかんで沸かすことにしました。
電気ケトルはコンセント必須なので設置場所が限られるし、キッチンは汚れが飛ぶ場所なのに丸洗いできないことが気になってしまうからです。
やかんならその時々で置き場所を変えられるし、全て丸洗いできるので清潔に保てます。
私が愛用している『野田琺瑯 ポトル 1.5L』はフォルムが可愛くて出しっぱなしでも素敵なのでおすすめ!
わが家ではやかんで沸騰させた水を2日以内に消費することにしました
私が麦茶を沸かすことへの不満にふと気づいたのがきっかけで、飲料水のコスパ比較や沸騰させた水の保存期間などを長々と書いてしまいました。
コスト面だけを考えると当然水道水をそのまま飲むのが1番経済的ですが、おいしさを求めるとなるとウォーターサーバーやペットボトルの水が優れています。
そうしたことを全体的に検討したうえで、わが家ではやかんで沸騰させた水を冷ましてから冷蔵庫で冷やして2日以内に飲むという方法に決めました。
私と同じような考えの人は、沸騰させた水も検討してみてはいかがでしょうか?